TRESPASS

(邦題・侵入)



TRESPASS
Charisma CAS1020
日本盤 日本フォノグラム RJ-6020

SIDE-A
LOOKING FOR SOMEONE
WHITE MOUNTAIN
VISIONS OF ANGELS

SIDE-B
STAGNATION
DUSK
THE KNIFE

A面
何かをもとめて
白い山
天使の眼

B面
よどみ
たそがれ
ナイフ

発売年とか録音データとか。

RELEASED OCTOBER 1970
PRODUCED BY JOHN ANTHONY
ENGINEERED BY ROBIN CABLE
TAPE OPERATOR BY DAVID HENTSCHEL
SLEEVE ART WORK BY PAUL WHITEHEAD
RECORDED AT TRIDENT STUDIOS, LONDON, JULY 1970

演奏者とか使用楽器とか

TONY BANKS / ORGAN,PIANO,MELLOTRON,GUITAR,VOCALS
MIKE RUTHERFORD / BASS GUITAR,12-STRINGS ACOUSTIC GUITAR,CELLO,VOCALS
PETER GABRIEL / LEAD VOCAL,FLUTE,ACCORDION,TAMBOURINE,BASS DRUM
ANTHONY PHILLIPS / LEAD GUITARS,12-STRINGS ACOUSTIC GUITAR,DULCIMER,VOCALS
JOHN MAYHEW / DRUMS,PERCUSSION,VOCALS

中島の大絶賛コメントコーナー!
「俺たち、やっとレコード出せたんだよなー!」と浮き足立つメンバーとは裏腹にプロデューサーの謎の戦略に翻弄され、結局「俺たちの目指す音楽は何だったんだ?」と落ち込む流れに。その後、ドラマーをJohn SilverからJohn Mayhewにメンバーチェンジを行い、リハに明け暮れる日々。あまりにもメンバーと仲良く顔をつけ合わせたリハを続けすぎて、コンサートでは恥ずかしくて客席に背を向けてしまう後遺症まで併発。それでもその時期に作った楽曲群は後のGENESISサウンドの骨格を形成していく。ちゃんちゃん。 Anthony PhillipsとMike Rutherfordはこのアルバムを制作する前から2本の(時には3本の)ギター・アルペジオのアンサンブル曲を数多く残している。次作に収録される「The Musical Box」も基本はこの2人の作曲。そして1stアルバム『From Genesis To Revelation』からよりプログレッシヴなサウンドに変化した本作『Trespass』が発売された。ようやく自分たちの追い求めるサウンドに近づいた矢先、バンドの中心人物メンバーであったAnthony Phillipsが度重なるコンサートのストレスなどにより脱退してしまう。

さて、このアルバム、前作よりバンドとして格段の飛躍を遂げた。だが、キャッチーではない。どこか霞がかかったような印象を受けるのは、サウンドもともかく抜群の邦題にもよるだろう。ハイライトとなる『ナイフ』に向かってよどんでたそがれちゃうのだよ。個人的にはA面の楽曲群が大好物である。『Stagnation』や『Visons Of Angels』は1977年以降に演奏される『I Know What I Like』にフレーズが挿入されている。アルバム発表後、Anthony Phillipsは好きな時に曲(曲のパーツ)を作っては気ままに発表するアーティストに。John Mayhewは脱退後、大工として生計を立てるが、知人に「あなたGENESISのメンバーだったんですよね!!」という経緯からGENESISのマネジメント・オフィスがコンタクト。溜まりに溜まった『Trespass』の印税を払えて一安心といった心暖まるエピソードもある。残念ながらJohn Mayhewは2009年61歳の若さで心臓病が原因で故人となっている。

【備忘録】
日本でこのアルバムが発売されたのは1974年。シングルジャケットで裏面に歌詞が印刷されたものだった。

Side A
Looking For Someone
Side B
Visions Of Angels
Charisma GS 1/2 (PROMO-ONLY 1970)
当初はシングルカットの予定があったのだろう。中央の穴のカットが2ヴァージョン存在する。私の持っているのはこっち。長尺の曲を編集せず収録している。
Side A
The Knife
Side B
The Knife Part 2
CHARISMA CB152

(P/S MAY 1971)
新しいメンバーが加入してジャケットに登場。曲は2分割されA面とB面に配置。それでも終盤はカット。なのでB面はインストパートとなっている。

Side A
The Knife
Side B
The Knife Part 2

Germany
Philips 6073305
Mono 1971

ドイツで発売されたシングルは編集は同じながらモノラル盤となっている。90年代に入りレプリカ盤がドイツで制作。PSはそのままに青と黒の2種類のレコードが作られた。

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