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RELEASED
OCTOBER 1970 |
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TONY BANKS / ORGAN,PIANO,MELLOTRON,GUITAR,VOCALS |
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「俺たち、やっとレコード出せたんだよなー!」と浮き足立つメンバーとは裏腹にプロデューサーの謎の戦略に翻弄され、結局「俺たちの目指す音楽は何だったんだ?」と落ち込む流れに。その後、ドラマーをJohn SilverからJohn Mayhewにメンバーチェンジを行い、リハに明け暮れる日々。あまりにもメンバーと仲良く顔をつけ合わせたリハを続けすぎて、コンサートでは恥ずかしくて客席に背を向けてしまう後遺症まで併発。それでもその時期に作った楽曲群は後のGENESISサウンドの骨格を形成していく。ちゃんちゃん。 Anthony PhillipsとMike Rutherfordはこのアルバムを制作する前から2本の(時には3本の)ギター・アルペジオのアンサンブル曲を数多く残している。次作に収録される「The Musical Box」も基本はこの2人の作曲。そして1stアルバム『From Genesis To Revelation』からよりプログレッシヴなサウンドに変化した本作『Trespass』が発売された。ようやく自分たちの追い求めるサウンドに近づいた矢先、バンドの中心人物メンバーであったAnthony Phillipsが度重なるコンサートのストレスなどにより脱退してしまう。 さて、このアルバム、前作よりバンドとして格段の飛躍を遂げた。だが、キャッチーではない。どこか霞がかかったような印象を受けるのは、サウンドもともかく抜群の邦題にもよるだろう。ハイライトとなる『ナイフ』に向かってよどんでたそがれちゃうのだよ。個人的にはA面の楽曲群が大好物である。『Stagnation』や『Visons Of Angels』は1977年以降に演奏される『I Know What I Like』にフレーズが挿入されている。アルバム発表後、Anthony Phillipsは好きな時に曲(曲のパーツ)を作っては気ままに発表するアーティストに。John Mayhewは脱退後、大工として生計を立てるが、知人に「あなたGENESISのメンバーだったんですよね!!」という経緯からGENESISのマネジメント・オフィスがコンタクト。溜まりに溜まった『Trespass』の印税を払えて一安心といった心暖まるエピソードもある。残念ながらJohn Mayhewは2009年61歳の若さで心臓病が原因で故人となっている。 【備忘録】 日本でこのアルバムが発売されたのは1974年。シングルジャケットで裏面に歌詞が印刷されたものだった。 |
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