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『怪奇骨董音楽箱』なんとも素敵な邦題ではないか?前作に続きアートワークはPaul Whitehead。次作のアルバムジャケットと併せ、彼の世界観を決定した画風になっている。また一般的にはこのアルバムからGENESISの黄金時代がスタートしたと言われている。Steve HackettとPhil Collinsの正式加入だ。ドラマーのオーディションを受けたPhil Collinsに続き、Steve Hackettが出したメロディーメーカーの募集広告にGENESIS側が反応したことがバンド加入への引き金となっている。実はこの5人が揃うまでは4人時代~Mick Barnard(g)参加という時期がある。Mick Barnardは短い期間しか在籍しなかったが、「The Musical Box」のエンディング部分のアレンジに尽力したという記録が残されている。となると、この曲はAnthony Phillipsから3人のギタリストが関わったという事になる。実に興味深い話だ。何にせよ、演奏技術が格段に進歩したアルバムだ。長年掛けて制作された1曲目のインパクトは凄まじいものがある。また構成も良く出来ている。マザーグースの詩の導入。ベース音がほとんど無く、変則チューニングで奏でられる静と動の世界。ギターはキーボードのような音を奏で、ファズを掛けたキーボードサウンドはさながらギターサウンドのようだ。アルバムの邦題と曲調、ジャケットがぴったり合っているのも珍しい。小品と大曲のバランスも良く、2曲目にはさっそく新メンバーPhil Collinsのリード・ボーカルをフューチャー。ギターを爪弾くのはSteve Hackettだ。「The Return Of The Giant Hogweed」は当時のライヴにおけるアンコール・ナンバーとして人気の曲。「The Knife」に変わって演奏されるようになった。B面に移りバラエティ豊かな小曲が並ぶ。中でも「Harold The Barrel」はシアトリカルな展開を持つ異色作。複数の登場人物をPeter GabrielとPhil Collinsが歌い分けている。この曲はライヴでの演奏回数が極めて少ない。最後を飾るのは、メロトロンを大々的にフューチャーした「The Fountain of Salmacis」。この時期、GENESISはKING CRIMSONより、メロトロンを譲り受けている。その提案はSteve Hackettによるものだったらしい。壮大な曲に、実にメロトロン・サウンドがマッチする。 | |||||||||||||||
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