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1977年1月1日から3日間、リニューアルしたレインボウ・シアターの柿落としをGENESISが担当した。そこからスタートする『Wind & Wuthering』ツアーは約7ヵ月続く。『Seconds Out』はこの模様をまとめたライヴ・アルバムだ。Seconds Outはボクシングに使用される言葉で「2試合目に出場する選手はリングから出てください」という意味があるそうだ。これをSteve Hackettの「2番目の脱退」という意味に取るのか?は不明。これまでもボクシング用語と使われているというエピソード以外は聞いたことがない。さて、4人体制にゲストドラマーを迎えた1976年以降のツアー。Bill Brufordが参加したツアーからは「Cinema Show」1曲のみが収録されている。『Wind & Wuthering』ツアーをまとめたものながら、選曲はPeter Gabriel時代の曲が半分以上を占め、新たなバンド体制でのアレンジ違いを楽しめる。「Firth Of Fifth」「Supper's Ready」「Cinema Show」におけるツインドラムはぜひ大音量で聴いて欲しい。もしくはヘッドホンで。その他、「Robbery Assault & Battery」や「Afterglow」、ラストのメドレーにおけるツインドラムも凄まじい。「Afterglow」ではFrank Zappaの「More Trouble Every Day」のフレーズが再現される。これは『Roxy & Elsewhere』でChester Thompsonが叩いていたフレーズを拝借したものだ。このライヴアルバムはツアーも終わった夏以降にミキシングが行なわれ、その最中にSteve Hackettが脱退してしまう。正確にはスタジオに来なかったというエピソードがある。行かないという連絡を入れているらしいので無断欠勤ではないらしい(笑)。街で会ったPhil Collinsには同期ということもあり、正直に言えなかったという話もある。なんか青春してる〜って感じ。でも、ファンとしては残念なエピソード。1枚目のレコードに短い曲をまとめて、2枚目に大作を収録している。実際のライヴで行なわれたセットリストとは異なり、本来ならば「Afterglow」は「…In That Quiet Earth」からのメドレーなので、単体で演奏されたことはない。 【備忘録】 「Afterglow」でFrank Zappaの曲をパクっているが、その他にも色々なフレーズが曲間に登場する。「I Know What I Like」ではTony Banksがアニマルズの「The House Of The Rising Sun」のイントロフレーズを一瞬奏で(その後のツアーではもっと明確に演奏している)、さらにはGENESISナンバーの「Stagnation」のフレーズ、続けて「Vision Of Angels」のフレーズを弾いている。その「Stagnation」のフレーズのバックでMike Rutherfordが弾いているのは「Blood On The Rooftops」のサビのベースライン。Steve Hackettも黙っていないギターソロだけ追っていくと「Dancing With The Moonlit Knight」のタッピングフレーズが登場する。曲は変わって「Los Endos」のエンディングで彼のフェイヴァリット・アルバムのジョン・メイオール&ブルースブレイカーズの「Steppin' Out」のイントロが奏でられている。…とライヴならではの遊びの要素が多い。 |
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